キャンプ

【しくじり観察日記4】ポコさん、タープ泊の失敗に懲りず、ハンモック泊で凍える。~愚者は経験に学ぶ~【俺流キャンプ伝説・第3話】

はじめに:懲りない男の、新たなる夢

僕の親友、ポコさんは、一度や二度の失敗では決して心が折れない男だ。
初めての宿泊キャンプでタープ泊に挑戦し、夜中にタープを崩壊させた事件はまだ記憶に新しい。

▼前回のエピソード

だが彼は懲りるどころか、次なるキャンプの夢を見つけ出した。
そう――「ハンモック泊」である。

「次は、ハンモックで泊まりたい!」

再び僕の不安をよそに、彼の「俺流キャンプ伝説」の新しい幕が上がった。

忠告を無視!自立式ハンモックと無謀な計画

僕たちがよく利用する豊田市にあるキャンプ場、「アウトドアガーデンいなぶ」には、ハンモックを吊るすのにちょうど良い木がありません。

アウトドアガーデンいなぶ
【HP】https://www.oinabu.net/
【GoogleMap】https://maps.app.goo.gl/bkgBAp2QuGg6kFZU8

いつものキャンプ地「アウトドアガーデンいなぶ」には、ハンモックを吊るせる木がない。

そこで彼が見つけたのが自立式ハンモックスタンド
「これで場所を選ばずに泊まれる」と得意げに語る姿に、僕は少しだけ感心した。

▼これが悲劇の始まりとなった自立式ハンモック(耐荷重200キロ)

そして運命の日、ゴールデンウィークの真っ只中。 昼間はぽかぽか陽気ですが、山の夜は容赦なく牙をむきます。

夜の寒さを身をもって知っていた僕は、何度も何度もポコさんに忠告しました。

「昼は暑いけれど、夜になるとめちゃくちゃ寒いから、ちゃんと寒さ対策しないとダメだよ」と。

しかし、彼の耳にはその言葉は届きません。 彼は楽観主義という名の最強の盾を構え、
「大丈夫、大丈夫。何とかなるでしょ」と、全ての警告を弾き返してしまいました。

彼がその夜のために用意したのは、たった一枚の、心もとない毛布だけでした。

僕は心の中でこう思いました。
(これだけ言っても聞かないのなら自己責任だな。それに…彼が夜通し凍える姿を想像すると、ちょっと面白いかもw)と。

その少し意地悪な期待を胸に、僕は万全の装備で暖かい眠りについたのでした。

▼天然のプラネタリウム

山の夜は甘くない。凍える夜と後悔の背中

翌朝。
パチパチと薪がはぜる音と、香ばしい煙の匂いで僕は目を覚ましました。

寝ぼけながらテントの外に出ると、そこには僕の期待を裏切らない光景が広がっていました。

焚き火の前で小さく丸まって、必死に暖を取る、しょんぼりとしたポコさんの大きな背中…。

僕は彼に声をかけました。 「昨日は寒かったでしょう?」
すると、彼は力なく顔を上げ、期待通りの100点満点の返答をしてくれたのです。

寒くて、一睡もできなかった…。ななかふぇさんの言う通りにすれば、よかった…

【結末】愚者は経験から逃げ出した

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という言葉があります。
僕もポコさんも、間違いなく後者の「愚者」です。

体で痛みを感じないと学ばない生き物なのです。僕も彼と同じようにたくさんの失敗を経験してきたから、彼のことは笑えません。

しかし、彼のすごいところはここからです。あれだけ憧れていたハンモック泊。

たった一度の失敗で、彼の心は完全に折れてしまいました。

彼は家に帰るなり、すぐにハンモックとスタンドを売却してしまったというのです。
彼は「経験」から学んだのではありません。ただ、「痛い」から逃げ出しただけなのです。

後日談

すると彼は、「炙りチャーシューになるやろがい!」と、ノリノリで返してきました。

ななかふぇ

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