僕の親友ポコさんは、二週連続で交通事故を起こし、涙ながらに「もう運転しない」と誓った舌の根も乾かぬうちに、「いやー、やっぱ車ないと不便だわ」と色んな言い訳をしながらケロッとした顔で、またハンドルを握るような男です。
はじめまして。このブログの管理人をしている、ななかふぇです。 このブログは、僕の一番の親友である「ポコさん」（39歳・独身）の、あまりにも人間臭い数々の失敗談を、僕の視点から、愛とユーモアを込めて観察・記録していく、完全ノンフィクションの物語です。
彼は、僕の人生にとって、最高のエンターテイナーであり、最高の反面教師でもあります。
彼の壮絶なしくじりの数々は、時に笑いを、時に（他人のことながら）胃の痛むような哀愁を、そして不思議なことに、ほんの少しの勇気すら与えてくれます。
これから、彼の数々の伝説を語っていく前に、まずは、この物語の主人公である「ポコさん」が、一体何者なのか。 その、面白くて、ちょっぴり切ない人物像について、詳しく紹介させてください。
目次
ポコさんとは、何者なのか？（基本プロフィール）
ポコさん。年齢は、もうすぐ40歳のアラフォー。独身。 大手企業に勤め、安定した給料と、週休二日の休みを手にしています。
大きな体に、人の良さそうな、優しい顔。 趣味は（自称）キャンプとグルメ。
傍から見れば、ごくごく普通の、どこにでもいる「人の良さそうなおじさん」です。
しかし、その穏やかな皮の下には、とんでもない「モンスター」が住んでいることを、僕は知っています。
それは、人々を恐怖に陥れるような破壊的な獣ではありません。 もっとタチの悪い、「我慢」とか「理性」とか「計画性」といった、人間が社会生活を営む上で必要不可欠な概念を、この世に生まれる前に母親の胎内に忘れてきたかのような、純粋無垢な「欲望」のモンスターです。
彼の、本当の正体。それは…。
彼の正体：『欲望のピーターパン』
彼を言い表す、一番的確な言葉。それが、「欲望のピーターパン」です。
心は純粋な（タチの悪い）子どものまま、体だけが大人になってしまった、悲しきモンスター。
彼の全ての行動は、この「欲望のピーターパン」というキーワードで、驚くほどキレイに説明できてしまいます。
心は12歳、体は39歳
彼の精神年齢は、僕による長年の研究の結果、およそ「12歳（小学6年生）」であると結論付けられました。
彼の頭の中は、いつも3人の人格による無茶苦茶な会議で占められています。
- 5歳の暴君：行動の9割を支配する「欲望」の化身。「今すぐアレが欲しい！」「女の子を舐めたい」と騒ぎ立てる。
- 14歳の見栄っ張り：世間体を気にする「プライド」の塊。「人からバカにされたくない」「カッコよく見られたい」が全ての基準。
- 20歳の理性：時々顔を出す、か細い「良心」。「いや、それはマズイだろ…」「来月の支払いは…」と囁くが、だいたい暴君に殴り倒される。
例えば、ある平日の夜。
5歳の暴君：「今すぐキャバレーに行きたい！今だ！」 14歳の見栄っ張り：「待て、どうせ行くなら金曜の夜、一番混んでる時に行って『常連感』を出さないとカッコ悪いだろ」 20歳の理性：「いや、そもそも来週の光熱費の支払いは…」
結論：（5歳の暴君が20歳の理性を殴り倒し）「花園なう」
…彼の予測不能な行動は、だいたい、こんな感じで生まれるのです。
全ての行動原理は「欲望」
彼の人生の全ての選択は、論理や理性ではなく、「欲望」が基準になっています。
例えば、彼は、車の命に関わる安全のための「車検代」は、1万円でも安くしようと必死になります。ネットで1円でも安い業者を探し、何時間もかけて比較検討する。
しかし、その一方で、キャバレーの女の子に会いたいという一瞬の欲望のためには、三日間で6万円以上のお金を躊躇なく使ってしまうのです。そこには何の比較検討もありません。
それだけじゃない。 彼は「健康のために痩せる」と宣言しながら、日々の食費（自炊）は切り詰める。 だが、週末になるとハイボールをがぶ飲みし、ポテチやおつまみを食べゲームをしながら寝落ちをする。誰にも（もちろん彼自身にも）止められない。
彼にとって価値があるのは、「未来の安心」や「明日の健康」よりも、「今の快楽」。ただ、それだけなのです。
ポコさんを理解するための「３つの大法則」
この、複雑怪奇な、ポコさんという男を、理解するためには、三つの、大きな法則があります。 これを押さえれば、あなたも立派な「ポコさんウォッチャー」です。
法則１：後悔はすれど、反省はせず
彼は、失敗した時、人一倍、落ち込み、「後悔」します。
交通事故を起こした時も、「もう、運転しない」と、この世の終わりのような顔で、涙ながらに、宣言しました。その落ち込みっぷりは凄まじく、「俺はなんてダメな人間なんだ…」と数日間は呟き続けます。
しかし、重要なのはここからだ。 喉元を過ぎれば（だいたい一晩寝るか、美味い飯を食うと）、その、痛みも、後悔も、全てを忘れてしまう。
なぜ、事故が起きたのかを、考え、次の行動を改善する「反省」を、彼は、しないのです。
だから、「運転が怖くなって車を見るのも辛い」と僕に言っていた店に、一週間後、「やっぱ、車がないと不便だよね～」と平気な顔でハンドルを握る。
そして彼は、また、同じ過ちを、繰り返します。（マンガかよｗ）
法則２：未来の自分は、他人である
彼には、未来の自分のために、今、我慢するという、発想がありません。
「今年の冬までに、借金を、全部返す」
という、立派な計画を、僕に語ってくれた、その舌の根も乾かぬうちに、彼は、ボーナスの残りを、キャバレーでの、散財に、充ててしまいます。
僕が「いや、その金でまず借金返せば？」と（20歳の理性として）忠告しても、彼は言う。
「大丈夫、来月の俺が、なんとかする」
彼にとって、未来の、借金に苦しむ自分は、今の、楽しい自分とは、全くの、**別人（他人）**なのでしょう。 だから、平気で友人（僕）に金を借り、その金でキャバレーに行くことすらある。返済するのは「未来の自分」だから、今の彼は痛くも痒くもないのです。
法則３：「行動」より「気分」を選ぶ人生
彼は、「彼女が欲しい」と、口癖のように、言いながら、彼女を作るための「行動」を、一切、しません。
マッチングアプリをインストールしても、「いいね」を送って拒否されるのが怖いから（14歳の見栄っ張り）、結局、可愛い子を眺めるだけ。
なぜなら、彼は、「彼女が欲しいなぁ」願望を語っている、「気分」が、一番、心地良いからです。
行動すれば、傷つくかもしれない。面倒くさい。疲れる。 だから、彼は、行動しない。 その結果、「彼女がおらず、太り続ける」という「現実」を、自ら、選び続けているのです。
【まとめ】なぜ、僕は彼から目が離せないのか
ここまで読んで、皆さんは、こう思ったかもしれません。 「なんて、どうしようもない、かわいそうな、おじさんなんだ」と。
ええ、その通りです。彼は、まさしく、そういう男です。
でも、僕たちは、そんな、彼の、生き様から、目が離せない。 彼の、その、不器用で、正直で、あまりにも、人間臭い、失敗だらけの人生が、なぜか、僕の心を、惹きつけて、やまないのです。
それはきっと、僕たち凡人の中にも、小さな「ポコさん」が住んでいるからかもしれません。
「未来の自分より、今の快楽」 「行動より、気分」
理性の皮を被って、なんとか社会生活を送っている僕たちの、その皮の下に隠された「欲望」を、彼は、むき出しで生きている。 だからこそ、彼の失敗は、他人事とは思えない「教訓」として、僕たちの胸に突き刺さるのです。
結局のところ、彼は、自分の「欲望」というものに、誰よりも正直なだけなのかもしれません。 その、あまりにも純粋で、まっすぐな生き方が、常識に縛られて生きる僕たち凡人には、どこか眩しく見えてしまう。 まあ、その眩しさに目がくらんで、こちらが事故に巻き込まれないように、しっかりと手綱を握っておかないといけませんけどね！(笑)の、ヒントになれば、幸いです。
彼の「伝説」を、覗いてみませんか？
このブログでは、彼の、数々の伝説（しくじり）を、一つずつ、語っていこうと思います。 彼の、悲しい物語が、あなたの、人生の、何かの、ヒントになれば、幸いです。
▼まずはここから！ポコさん伝説の幕開け
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