はじめに:実った、淡い恋
友人(ポコさん)が、運命の女性「みりあちゃん」と出会ってから、数週間。
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僕の心配をよそに、彼は足繁くキャバレー花園に通い詰め、その純粋な(?)熱意は、ついに一つの大きな果実を実らせました。
ポコさんはついに、彼女との、「同伴デート」の約束を取り付けたのです。 有頂天になった彼から喜びの報告を受けた時、僕は親友として、心の底から祝福しました。
そう、あの、あまりにも芸のない、デートプランを聞かされるまでは…。
第一幕:赤点レベルの、デートプラン
彼が意気揚々と語ったデートプラン。それは、恋愛経験が豊富な僕から見れば、赤点レベルのものでした。
「みりあちゃんを車で迎えに行って、彼女がリクエストした『食べ放題の焼肉』で食事をして、最近観たいと言っていた『映画』を観に行き、そこからお店に送る」
みりあちゃんのリクエストに、ただまっすぐに答えただけの、工夫のない計画。これでは大人のデートプランとしては弱すぎます。
僕は、親友のために、数々の「モテる男のセオリー」を授けました。
「焼肉に行くなら、食べ放題より、ちゃんとメニューを注文できる雰囲気の良い店の方が、『私のために選んでくれた』っていう女心を掴めるよ」
「映画みたいに、黙って2時間座っているだけでは、仲良くなれない。もし、もっと仲良くなりたいなら、水族館やショッピングとか、話が弾む場所にしたらどう?」
僕は、具体的な代替案まで提案しました。しかし、その的確なアドバイスをしても、彼は「う~ん。考えておくわ」の一言で済ませるぐらい、乗り気ではなかったのです。
今まで女性とのデートをしてこなかった経験の浅さのツケが、今になって回ってきている。彼の「俺流」の前では、暖簾に腕押しでした。
第二幕:最高の言い訳と、最悪の選択
しばらくして、僕はポコさんに、みりあちゃんとのデートがどうなったのか尋ねてみました。
すると彼は、「仕事が入ったから行けなくなったんだよね〜」という、あまりにもありきたりな言い訳をして、その約束を自らの手でキャンセルしてしまったのです。
あんなに楽しみにしていたデートなのに、前日に仕事が入ったというだけで白紙にしてしまう彼の行動が、僕には理解できませんでした。
なので、僕はポコさんに真相を確かめることにしました。そして、問い詰めると、彼は正直に白状してくれました。
本当の理由は、仕事ではありませんでした。要約すると、以下の理由でした。
「お昼に迎えに行って食事をして、映画をみて夕方にお店に送っていくのは、時間もお金ももったいない」
という、彼の独特すぎる損得勘定と…そして、何より、「彼女を楽しませる自信がない」という、彼の心の弱さでした。
そこに、本当に仕事の予定が入ったので、「これはちょうどいい理由になる」と、みりあちゃんとのデートをキャンセルしてしまったとのことです。
【まとめと、僕のコメント】
彼は、戦う前から、白旗を上げてしまったのです。 恋のスタートラインに立った瞬間に、怖気付いて、逃げ出してしまった。
彼の恋の歯車は、この時、大きく、そして、ゆっくりと、逆回転を始めてしまったのかもしれません。
この「自信のなさ」の理由は、圧倒的に経験値が足りないからだと思います。人間は傷つくのが怖い生き物です。
ポコさんは自分を大事にし過ぎて、女性と接する機会があっても「俺には無理だ…」と諦め癖がついてしまったのかもしれません。
結果、何も経験をしない「経験不足」のまま、アラフォーになってしまいました。
失敗を恐れて、行動しない。その気持ちは、分からなくもありません。
でも、恋愛は、傷つきながら学んでいくもの。僕もたくさんの女性と知り合い、いっぱい傷つきながら経験を積んできました。
人生の中で恋愛は大きな勉強の一つだと思っています。彼が、この高い壁を乗り越えられる日は、来るのでしょうか…。
少しの傷つく勇気や成功体験があれば、ポコさんは変われるかもしれません。僕は、もう少しだけ、見守ってみようと思います
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