キャンプ

【しくじり観察日記3】崩壊したタープと折れない心~ポコさん、初の宿泊キャンプ~【俺流キャンプ伝説・第2話~】

初心者の、無謀なる挑戦

前回の「100均焚き火台事件」以来、すっかりキャンプにハマってしまった僕とポコさん。次なる挑戦は、ついに宿泊キャンプだ。

▼前回のエピソードはコチラ

僕の親友、友人のポコさんとの友情が、新しいステージへと向かうきっかけ。 それは僕が一人で踏み出した、小さな冒険から始まりました。

犬山のキャンプ場のデイキャンプを経て、アウトドアの楽しさに目覚めた僕は、次なるステップとして、「ソロキャンプ」に挑戦したのです。

▼管理人の初ソロキャンプの様子

一人で道具を揃え、一人で火を起こし静かな自然の中で一人夜を過ごす。 その、ちょっぴり寂しくでも最高に自由な時間が、僕の新しい扉を開きました。

「この最高の体験をポコさんにも、味あわせてやりたい」

そう思った僕は、記念すべき初めての「宿泊グループキャンプ」の、パートナーとしてポコさんを誘いました。 場所は僕のお気に入り、アウトドアガーデンいなぶ

アウトドアガーデンいなぶ
【HP】https://www.oinabu.net/
【GoogleMap】https://maps.app.goo.gl/bkgBAp2QuGg6kFZU8

何度か、ソロキャンプを経験し、少しだけ、先輩になった僕とは対照的に、ポコさんは、これが、初めての宿泊キャンプ。

彼は、この日のために、自分でキャンプを勉強し、全ての道具を、自分で揃えてきました。

しかし、当日、彼が、自信満々に、車から降ろしてきたのは、初心者が、まず、最初に買うであろう、テントではありませんでした。

彼が選んだのは、たった一枚の、ポリエステル製の、「4×4のタープ」。

ポコさんは僕に、こう言いました。「俺は、タープ泊がしたいんだよね」と。

熟練者でも難しい、その上級者向けのスタイルに、彼は、デビュー戦で、いきなり、挑もうとしていたのです…。

第一幕:俺流、タープ設営術

キャンプ場に着くなり、ポコさんは、スマホを片手に、タープの設営を始めました。

僕は、自分のテントを設営しながら、彼のその無謀な挑戦を少し不安な気持ちで見守っていました。

「大丈夫か、ポコさん…」

内心ハラハラしたが、なんと2時間かけて寝床を完成させてしまった。
その時の誇らしげな笑顔――あの表情だけで、彼を少し見直してしまったほどだ。

この時、僕は、思いました。「もしかしたら、ポコさんは、僕が思っているよりも、器用な男なのかもしれない」と。

▼2時間かけてポコさんが設営したタープ

▼大きめの寝袋とシングルサイズのエアーベッド

初めての就寝

その夜、僕たちは焚き火を囲み語り合い。そして、それぞれの寝床へと入りました。夜中、僕の耳に、隣で眠っているはずのポコさんの豪快ないびきが響き渡ります。

ポコさんは無呼吸症候群らしいので、いびきが止まる度に、

「あ、死んだかな?」

と、5%ぐらい心配していました。でも、30秒ぐらいで再び豪快ないびきが聞こえてくるので、そのたびに生存確認ができ安心していました。

静かなキャンプ場に響き渡る、ポコさんのいびきを聞きながら僕は、深い眠りにつきました。

夜中に響く謎の音

しかしそ平和和な夜を切り裂くように、突然ポコさんの方向から、「ゴソゴソ」という、怪しい物音が聞こえてきました。

僕は寝ぼけながら、(あ、ポコさん、なんかやってるな…)と、察知しました。

しかし、10月の山の夜は想像以上に寒い。僕は暖かい寝袋から出るのが面倒で、そのまま寝たふりを続けることにしたのです…。

最終幕:崩壊した夢と、折れない心

そして、翌朝。

パチパチと薪がはぜる音と、香ばしい煙の匂いで僕は目を覚ましました。テントのジッパーを開けて外に出ると、そこには既に火を起こしているポコさんの姿がありました。

僕が、ポコさんに昨夜の物音について尋ねると、彼は少し照れくさそうに衝撃の真実を、告白しました。

「寝てる間に、ポールを蹴ってしまい…。タープが、全部、崩壊した」と。

僕はその言葉を聞いて、思わず大爆笑してしまいました。

暗闇の中、寝ている時に突然タープが自分に降ってきて、大パニックになってもがいている、彼の姿を想像してしまったからです。

さらに、持ってきたエアーベッドの空気が抜けてしまい、寝心地は最悪だったと。
夜中に空気を入れるわけにもいかず、そのままの状態で我慢して寝たらしいです。

しかし、僕が一番驚いたのは、その後の彼の一言でした。そんな散々な目に遭ったはずなのに、ポコさんは笑顔でこう言ったのです。

「でも、キャンプは楽しかった!」と。

▼調理中に落としてしまった鶏肉

※このあと洗って美味しくいただきました

【まとめ】彼の「楽しい」の、本当の意味

普通ならトラウマ級の大失敗。
タープは崩壊し、ベッドは空気が抜け、眠れぬ夜を過ごしたはずなのに――彼は笑顔で「楽しかった」と言い切った。

結果ではなく、挑戦した過程そのものを楽しめる力
それこそが、ポコさんのどうしようもない強さであり、彼が数々の伝説を生み出す理由なのだ。

この、タープ崩壊事件こそが彼の数々のキャンプ伝説の輝かしい第一ページとなったのでした。

伝説のポコさんの100均焚火台は健在

ななかふぇ

多くの人は「成功したか」「快適だったか」で楽しさを判断します。けれどポコさんは違う。たとえ大失敗でも「挑戦できた」こと自体を楽しめる。これは誰もが持てる感覚ではありません。

読者のみなさんも、うまくいくかどうかにこだわらず、「やってみる」ことを楽しんでみませんか? 失敗しても笑いに変えられるし、その経験は必ず次につながります。ポコさんから学べるのは――挑戦を笑える力こそが、人生を豊かにするエッセンスだということです。

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