キャンプ

【キャンプ編⑩】自作ストーブは危険!友人の「溶接工の夢」が妄想で終わって安心した話

序章:彼の、尽きることのない創造意欲

「理想の寝床」を求めて、キャンプ沼を迷走し続ける男、ポコさん。

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彼の「こだわり」は、ついに、既製品を「買う」ことすらやめ、「創造」という、新しい領域へと足を踏み入れようとしていました。

その伏線は、確かにあったんです。

彼が、最初のデイキャンプで、100円ショップの材料(蒸し器とメタルラックの足)だけで作り上げた、あの奇妙な「自作焚き火台」。

そして、冬のキャンプで、20リットルの巨大なオイル缶を改造して作り上げた、あの、燃焼効率の悪い、怪物のようなストーブ。

彼は、昔から、自分だけのオリジナルなものを創り出したいという、強い、強い、創造意欲を、その胸に秘めていたのです。

(そして、失敗から何も学んでいないのが、彼のすごいところ…)

体験談:ポコさん、溶接工への転身を夢見る

体験談:ポコさん、溶接工への転身を夢見る

ある日、僕たちが名古屋のパルコで「ちいかわラーメン 郎」の順番待ちをしていた時。

(可愛い「ちいかわ」の世界観と、「ラーメン二郎」のガッツリ感が融合した、あのお店。行列も納得です)

それはさておき。 そんな和やかな待ち時間の中、彼が、突然、宣言しました。

「ななかふぇさん、俺、冬キャンプ用のストーブが欲しい」

「お、ついにストーブに興味を持ったのか。僕もちょっと欲しいんだよね~」

「でも、市販のやつで、ちょうど自分が欲しいサイズがないから、自作する!

(…は??)

(今、なんて言った?自作?)

その、あまりにも突拍子もない計画に、僕は、思わず、興味を惹かれ、詳しく話を聞くことに。

彼の計画は、いつものごとく壮大でした。

「このAmazonで、1万円ほどで売っている、家庭用の溶接機を取り寄せる」 「鉄板を加工して、自分だけの、理想のストーブを作りたいのだ」

そう、彼は、熱く、熱く、語ります。 ちいかわの呑気な行列に並びながら、彼の頭の中だけは、荒々しい「鉄と炎」の世界に飛んでいました。

その瞳は、新しいオモチャを見つけた、子供のように、キラキラと輝いていました。

(あ、これ、本気で言ってるわ…) (しかも「溶接」って…100均の工作とはレベルが違うぞ…)

彼が夢見た「禁断の道具」

彼は、スマホの画面を僕に見せてきました。

「これこれ!松本さんって専門家が監修してるし、レビューもいい感じ!」

(誰だよ、松本さん…)

そこに映っていたのは、家庭用とはいえ、強力な火花を散らす「アーク溶接機」。 彼の「創造意欲」は、ついに、100均の工具レベルを超え、工業の領域に達してしまったのです。

彼は、「専門家監修」という言葉に、完全に心を奪われていました。 (ポコさん、こういう「権威付け」に、やたら弱いんだよなぁ…)

▽ ポコさんが買おうとした「夢の製造機」


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彼が欲しがったのが、こういう家庭用の100Vで使える溶接機。 価格も1万円ちょっとと、彼の物欲と「俺でもできるかも」感を刺激するには、十分すぎる安さでした。

彼にとっては、これが「理想のストーブ」を作るための道具であると同時に、「溶接をするカッコイイ俺」という「夢」そのものだったんでしょう。

(でも、彼が作ろうとしてるのは、ただの鉄の箱じゃない。「命」に関わるストーブなんだぞ…) (その「松本さん」は、キミがストーブを作ることは監修してくれないんだぞ…)

教訓:親友の「祈り」と「ダーウィン賞」の懸念

その、壮大な夢物語を聞きながら、僕の頭の中は、冷静な「コスト計算」と、そして、何より、「心配」の気持ちで、いっぱいになっていました。

(ポコさん、悪いけど、俺の頭の中のそろばんが、答えを弾き出しちゃったよ…)

まず、コスト。

溶接機:10,000円 保護メガネ(必須):3,000円 皮手袋(必須):2,000円 特注した鉄板(これが高い):10,000円~ 煙突、蝶番、耐熱ガラス(付ける気なら):5,000円~ グラインダー(鉄板切断・研磨用):5,000円 クランプ(固定具)、溶接棒(消耗品):3,000円

……合計で、3万円は、軽く超える。 いや、彼のことだから、「取っ手は絶対チタン製がいい」とか言い出して、変なこだわりを発揮し、余裕で4万円コースだ。

(…ポコさん。3万円出したら、安全性も実績も完璧な、超一流メーカーのキャンプストーブが、余裕で買えるよ?)

市販品の方が、圧倒的に安くて、安全じゃないかな…? 彼のDIYは、いつも「買った方が安い」という結論になるんだよな…。

でも、僕が、一番恐れていたこと。 それは、コストなんかじゃありません。

安全性が、まったく担保されていない「俺流」の自作ストーブで、彼が、大怪我をしてしまう、未来の光景でした。

自作ストーブを使って、 「あ、火の粉が変なとこから漏れたわ(笑)」 「ちょっと煙が逆流した(笑)」 くらいなら、まだ笑い話です。

でも、彼が寝ている時に、そのストーブが原因で、

「テントが、燃える」 「一酸化炭素(CO)中毒で、朝、目が覚ない」

そんな、最悪の事態が、頭をよぎりました。

一酸化炭素の、本当の怖さ。 それは、無色で、無臭だということ。 煙たいとか、苦しいとか、そういう前兆がない。 ただ、静かに眠りに落ちて、そのまま、二度と目が覚めないんです。

ポコさんのことだから、 「大丈夫、大丈夫、換気するからw」 とか言って、隙間だらけの自作ストーブを、テント内でガンガン燃やすに違いない。

そして、朝になったら、固まってる未来しか見えない…。

僕の人生学で、「人間はつまらないことでうっかり死んじゃう」という考えがあります。

これは、当たり前だけど、人間は「え、そんなことで?」っていう、くだらないことで、けっこう簡単に死んでる、という意味です。

「ダーウィン賞」って、知ってますか?

「ダーウィン賞」って、知ってますか?

自らの愚かな行為によって「死亡する」か「生殖能力を喪失する」ことで、劣った遺伝子を(結果的に)淘汰し、「人類の進化に貢献した」人物に贈られる、皮肉たっぷりの不名誉な賞です。

彼の「俺流理論」と「根拠のない自信」、そして「致命的なまでの面倒くさがり(=安全確認を怠る)」という奇跡のコンボは、ダーウィン賞の最有力候補じゃないか…?

僕は、ポコさんに「自作ストーブで一酸化炭素中毒になったキャンパー」として、ダーウィン賞にノミネートされてほしくない。心の底から、そう願った。

(冗談抜きで、笑えない)

さすがに危険だから、「やめておけ」 その一言が、喉まで出かかっていました。

しかし、彼の、あの、キラキラした夢を、僕の手で、壊したくはなかった。 (水をさされると、気分が悪くなるのも、知ってるし…) (僕らの友情は、彼が「ボケ」て、僕が「ツッコむ」…いや、「観察する」ことで成り立っている。僕が本気で止めたら、そのバランスが崩れてしまうかもしれない…)

僕は、何も言えませんでした。 ただ、彼の「もう一つの、素晴らしい才能」に、祈るしかありませんでした。

それは、

「圧倒的な、面倒くさがり精神」です。

(どうせ買う前に諦めるか、実際に作って失敗するから大丈夫か…?)

「安全」は、お金で買うもの。冬キャンプの三種の神器

結局、僕の「祈り」は、ポコさんの「面倒くさがり精神」に、無事に届きました。 (詳細は、まとめで)

でも、この記事を読んでいる「DIYキャンプギア」に憧れる、第二、第三のポコさんに、僕(ななかふぇ)は、本気で伝えたい。

ストーブだけは、自作しちゃダメだ、と。

火と、一酸化炭素。 この二つは、「ちょっとした失敗」が「死」に直結します。 「安全」は、プロが設計し、テストを重ねた「既製品」を買うことでしか、手に入りません。

ポコさんが夢想した3万円の予算があれば、素晴らしい「安全」が手に入ります。 冬キャンプを本気で楽しむなら、以下の3つは「三種の神器」として揃えるべきです。

1.既製品で有名メーカーのストーブをオススメします。

これは、ただの鉄の箱じゃない。「燃焼システム」です。 空気の流れを計算し、いかにクリーンに、いかに安全に燃やすかを、何千時間もかけてテストされた「技術の結晶」なんです。 (100均のボウルで焚き火台を作ったレベルの男が、一朝一夕で超えられる領域ではない)

ポコさんのように「市販品はサイズが…」と悩む人もいるかもしれませんが、今は本当に多種多様なメーカーから、コンパクトなもの、燃焼効率が異常に高いもの(二次燃焼)、デザインがカッコイイものまで、選びきれないほど発売されています。

彼が夢想したコスト(3~4万円)より安く、彼のDIY品より100倍カッコよく、1000倍安全なストーブが、絶対に手に入ります。

2.テント内を効率よく温めるアイテム「ストーブファン」(読者に向けてストーブファンの説明をする。オススメのストーブはコチラ)

「ストーブを導入したけど、テントの上の方ばかり暑くて、足元が寒い…」 これは、冬キャンプ初心者あるあるです。暖かい空気は、全部上に溜まってしまうんですよね。

そこで登場するのが、この「ストーブファン」。

これは電気も電池もいらない、魔法のようなアイテム。 ストーブの天板に置くだけで、ストーブの熱をエネルギーに変えて、ファンが自動で回転し始めます。

そして、ストーブの上部に溜まった熱い空気を、テント全体に強制的に循環(かくはん)させてくれるんです。 これがあるだけで、テント内の温度ムラがなくなり、足元までポカポカになります。 結果、薪や燃料の節約にもなるんですよね。

(ポコさんなら、この「電池いらずで自動で回る」っていうギミックだけで、欲しがるだろうなぁ(笑))

3.一酸化炭素チェッカー(警報機)

そして、これが一番大事。 「命の保険」です。

薪ストーブや石油ストーブを使う以上、「一酸化炭素(CO)中毒」のリスクは、絶対に「0」にはなりません。 どんなに換気していても、風向きや気圧の変化で、テント内にCOが逆流してくる可能性は常にある。

一酸化炭素の本当の怖さは、無色・無臭だということ。 煙たいとか、苦しいとか、そういう前兆がない。 ただ、静かに眠気に襲われて、そのまま、二度と目が覚めないんです。

「大丈夫、大丈夫、換気するからw」

ポコさんが言いそうな、この「根拠のない自信」が、一番危ない。 ダーウィン賞、まっしぐらです。

これは、「お守り」です。 テント内でストーブを使うなら、これをテントの上部(COは空気より少し軽い)と、寝床の近くの2ヶ所に設置するのは、キャンパーとしての「義務」だと僕は思います。

まとめ:妄想の果てに、彼が見つけた答え

彼の、あの壮大な「溶接工」計画。 僕の予想通り、それは、壮大な「妄想」だけで終わりました。

なぜなら、

「コスト(3万円超え)」と、 「面倒くささ(溶接の練習、鉄板の調達、作業場所の確保)」

という、あまりにもリアルな「現実の壁」を、あの彼が乗り越えられるはずがなかったからです。

彼が、本当にしたかったのは、「ストーブを作る」という、地道な「行動」ではありません。

「自作ストーブを作っている、カッコいい俺」 「溶接機を使いこなす、俺」

を、妄想しているだけだったのです。

(ちいかわラーメンの行列に並びながらね…) (あの可愛い空間で、彼は「鉄と炎と死」について夢想していたわけだ…カオスだろ…)

あれから数日後、僕は、ポコさんに、ストーブの件について尋ねてみました。

「今年の冬にストーブ自作するの?」

すると彼は、少し照れくさそうに、こう答えました。

「あー、あれね。いろいろ考えたけど、自作ストーブより既製品の方が、安全で安くなりそうだから諦めた」

と。

それを聞いて僕は、 (やっぱり、ポコさんだなぁ…) と、思い、安心したような、ちょっと残念なような(?)複雑な気持ちを抱きました。

ななかふぇ

彼の、尽きることのない創造意欲だけは、本当に尊敬します。 でも、その情熱が、現実の壁の前で、あっさりと鎮火するのも、また、彼らしい(笑)

今回は、彼が、自ら、賢明な判断を下してくれたことに、親友として、心の底から、安堵しています。

(キャンプ編は、一旦ここで終わります。また彼の奇行…いや、エピソードが追加されたら、ブログに追加しますね)

次回はいよいよ、ポコさんの恋愛エピソード。 【キャバレー花園編】が始まります!

ポコさんは一体どんな女性関係を望んでいるのか? (これもまた、壮大な妄想の予感が…) (彼の「理想の女性」像、たぶん「溶接」より現実味がないぞ…)

▼キャバレー花園編

▼キャンプ編のまとめはコチラ

▼ポコさんの「すべて」を知る(プロフィール)

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