はじめに:旅の、最後の砦
前回の物語では、友人ポコさんが、僕の立てた完璧な旅行計画を、自らのワガママで書き換えてしまうという暴挙に出ました。
(前回のポコさん伝説はこちら)
旅の計画も、いよいよ大詰め。残すは、「年末の新幹線のチケット予約」でした。 僕が新幹線のチケット予約を担当しようと考えていたのですが、なぜか話の流れで、ポコさんが担当することになったのです。
彼の、時代に合わない考え方や行動が、令和の時代なのに世間とめちゃくちゃズレている。情報を知っていても、使い方を知らなければ意味がないということを、この後、僕たちは思い知らされます。
アナログ魂の逆襲
「新幹線のチケットも、こっちで取ろうか?」 面倒くさがりのポコさんからの、珍しい提案でした。
僕にスケージュール管理とか、任せっきりなのが申し訳なくなったのか、自分のできることはやりたいという、彼なりの優しさだったのだと思います。
せっかくの提案を無下にするわけにもいかず、僕は彼に任せることにしました。 しかし、その親切な申し出に隠された彼の考え。
それは、ネット予約を避け、「JRの窓口で買う」という、あまりにもアナログな戦法だったのです!
(えぇーっ!? なんで!!)
僕は心の中で叫んじゃいました。
1分1秒を争う年末のチケット争奪戦に、まさか直接JRの窓口に並んで挑むというのか??
どう考えても、ネットで予約したほうが手間も時間もかからないのに!? これぞ、ポコさんの時代遅れの真骨頂でした。
混乱と、一筋の光
そこから、二人の情報戦が始まりました。 「新幹線は1ヶ月前にネットで予約をすれば、割引料金で乗れるからそっちのがお得だよ」
僕がネットでの予約を進めても、ポコさんは、わざわざJRに電話をして聞いたという情報を伝えてきます。
「でも、割引のシステムはないらしいよ? ちゃんと電話で全部の料金を聞いていたからねー」
全く話が噛み合いません。多分、僕が見ている景色とポコさんの見ている景色が違いすぎるのでしょう。
どうすれば、ネット予約に誘導できるのか? 僕が頭を悩ませていたら、ポコさんが予想外の発言をしてきました。
「実は、スマートex、予定日の1年前から予約可能なのよね!」
僕も知らなかった、この超有益な情報を、彼はどこからか見つけてきたのです! しかし、ポコさんはお金に余裕がないため、新しい提案をしてきました。
「ボーナスが入ったら予約するから、それまで待ってもらってもいい?」 僕は、もう面倒くさくなって、こう決断しました。 「もう、僕が予約するからいいよ(笑)」と。
予約完了後の、悪魔のささやき
僕はポコさんのお金の事情も察してあげて、ネット予約で見事に普通車の指定席を確保しました。
「予約完了したで!」 その勝利宣言のスクリーンショットをLINEに投稿した、まさにその直後でした。 ポコさんから、悪魔のようなLINEが届いたのです。
「提案やけど、行きを1時間早くして、帰りを1時間遅くするのはどうやろか?」
は…? 温厚な僕でも、さすがにその発言はありえないと思いました。
(たった今!せっかく予約したのに!また!キャンセルしないといけないのか!!)
僕の心の中で、大きく叫んだのは言うまでもありません。 普通なら、ブチギレてもおかしくない。 更に追い打ちをかけるように、
「あ、無理そうならええよー。こっちも言うの遅かったし、せっかく予約してくれたんやからね。」
(こいつー!人の苦労を知らないで!簡単に発言しやがって!!)
でも、一度、冷静になり、怒りを抑えてこう考えました。 「普通ならやりたくないけど、新幹線の予約変更を学ぶいい経験値になるな」と。
僕は、アンガーマネジメントをしました。 そして面倒な変更手続きを、ポジティブな力に変換して、見事にやり遂げました。
意外と変更の手続きは簡単だった。僕はまたひとつ経験を得たのです。 どんな事も自分で行動して経験値に変える。僕の生き方を体現した出来事でした。
【まとめと考察】まだ始らぬ、物語
こうして、数々のハプニングと、僕の臨機応変な行動によって、東京への切符は、ようやく、本当にようやく、その手に握られました。
旅は、まだ始まってもいないのに、旅行の計画だけでこんなにもエピソードが生まれるとは思いもしませんでした。
そして、この、あまりにも前途多難な準備期間こそが、これから始まる、壮大な「東京珍道中」の、最高の序章の始まりなのでした。
準備の計画の段階でこんなにも語れるエピソードが生まれるのであれば、本番はどうなってしまうのでしょうか?
年末の東京珍道中編もハプニングを期待している僕がいます。2026年に投稿されるであろう東京珍道中もお楽しみに!
2026年へつづく…

