ポコさん伝説

自分で計画をかき乱し、自分で正論を語るポコさんの謎理論【東京珍道中その2】

一度は、横浜という名の、気まぐれな蜃気楼が消え、「秋葉原&コミケ」という、当初の計画に落ち着いたはずでした。

僕は、安堵のため息をつき、完璧な旅のしおりを、再び練り直し始めました。

しかし、僕は、まだ、友人ポコさんという男の、底知れぬ「欲望の拡散性」を、甘く見ていたのです。

しばらく静かだったグループLINEに、また、彼から一発の手榴弾が、投げ込まれました。

「あ、夜、歌舞伎町行かない?www」 またか…。僕の眉間には、深いため息のシワが刻まれます。

思考の、マシンガン

「行ってもいいけど、どこに行くの?」と、冷静に返事をすると、彼はこう言いました。

「いや、思いついただけだから、なんにも考えてないわw」 そう、彼にとって、地名はただの記号。

そこに、具体的な目的も計画も存在しない。ただ、彼の脳内世界旅行で思いついた地名を、口にしているだけなのです。

歌舞伎町が、ただの思いつきだったことに、僕が安堵したのも束の間。 彼の、思考のマシンガンが、火を噴きました。

「秋葉原以外にも行きたいところは沢山あるんだよなぁ…新大久保やら、銀座やら、浅草やら、羽村市やら…」

僕の頭の中では、Googleマップが、ぐるぐると狂ったように回転を始めます。 1泊2日の弾丸旅行だぞ?

その、全ての地名を、どうやって回るというのか。 彼の、その、あまりにも無邪気で、無計画な言葉の羅列に、僕は、もはや呆れ果ててしまいました。

「行きたいとこあるなら、プラン入れ直すかー」 半ば、ヤケクソでした。

誰よりも、冷静な、放火犯

僕の、ヤケクソな提案を見た、ポコさんから、信じられない返信が届きました。 それは、まるで、禅問答を終えた、賢者のような言葉でした。

「ただ、全部を行こうとすると、やはり時間が足りなくなるし、逆に迷って何が何だか分からなくなるから、現行のプランがいちばん良かったりする←」

…は? 自分で、散々、風呂敷を広げておいて、最後には、誰よりも冷静な正論で、全てを畳んでしまう。

これが、ポコさんという男なのです。 彼は、自分が放った火事を、自分で完璧に消火してみせ、何事もなかったかのように、

「一旦はこれでオナシャス」と、話をまとめようとします。僕は、もう、笑うしかありませんでした。

蘇る、欲望のゾンビ

しかし、物語は、まだ終わりませんでした。 一度、死んだはずの、あの欲望が、ゾンビのように蘇るのです。

「コミケの後に横浜の第一亭を希望してもいい?」

結局、彼は、横浜を諦めきれていなかった。 僕は、とりあえず、彼のわがままを一旦は受け入れました。

「ポコさんがどうしても行きたいんだったら、帰りに横浜に行ってラーメン食べて帰るのもありだよね」と。

どうせ、スケジュール的に行けないのは、分かっていたので、当日まで放置することにしたのです。

コミケ当日になれば、スケジュールに余裕が無い事に、その時になって、初めて気がつくだろうと。

もし、秋葉原から横浜に行くのであれば、半日は余裕を持たせないと、バタバタになるのは、簡単に想像ができます。

こんなことを、細かく説明しても、5歳児のポコさんには、理解できないだろうから、僕は、もう、説明を諦めました。

【まとめと考察】彼の脳内世界旅行

こうして、僕たちの東京旅行の計画は、彼の思考の迷宮を、ぐるぐるとさまよい続けました。

彼の、脳内世界旅行に付き合わされる、僕の苦労も知らずに、彼は、今日も、無邪気に、次の欲望の種を、探しているのでしょう。

ななかふぇ

彼の、この、予測不能な思考回路に付き合うのは、本当に、骨が折れます(笑)。でも、この、どうしようもない、彼の『自由さ』こそが、僕が、彼から、目が離せない、一番の、理由なのかもしれませんね

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