ポコさん、ポーカーを所望す。珍しく始まった物語
普段なら、行き先を決めるのは僕(ななかふぇ)の役目。ポコさんは「ええやん!」と気楽に乗っかるだけ。ところが、その日は違ったんだ。
「ななかふぇさん、次に遊ぶときはポーカーをやってみようよ?」
まさかの逆提案。しかも真剣な顔。どうやら昔から映画で観るカジノシーンに憧れていたらしい。リアルな駆け引き…その響きに、僕も心を惹かれた。
未知の世界を体験するチャンス。負けても笑い話になると思って挑戦を決めた。
慎重派の僕はすぐに準備。ネットでルールを調べ、「テキサスホールデム」の基本戦略を頭に叩き込む。抜かりはない。
目次
参加費9000円!?想定外のトーナメントという名の戦場
数日後の土曜夜。名古屋の雑居ビルにあるポーカー店「INSPIRE POKER」に到着。事前の話では「2時間4000円くらいで遊べる」はずだった。
ところが店員さん、にこやかに言い放った。
「本日はトーナメントのみの開催でして。参加費はお一人様、9000円になります」
「は?ワイ、聞いてへんで…ななかふぇさん」
ポコさんの顔が一気に曇る。目が「ななかふぇさん、帰らへん?」と訴えている。でもここまで来て帰るのは格好悪い。僕も腹を括った。「これも経験だ」と。9000円を払って、いざ戦場へ。
ポコさんも誘った手前帰るわけにもいかず、渋々参加することになった。
あまりにも対照的な「オールイン」。二人の失敗談
僕達は、それぞれ別のテーブルに着き、ゲーム開始。周囲の会話も、チップの音も、全てが緊張感を増す。僕は慎重に様子を伺いながら、じっくり勝負を楽しんでいた。と、その時。視界の端で椅子を引く音。巨大な影が、あっけなく立ち上がる。
そう、ポコさんだ。
ななかふぇ、フルハウスで挑み、悔いなく散る
一方、僕はじわじわチップを増やし、勝負のタイミングを待っていた。そして来た。フラッシュ。これは勝負に出るしかない。
「…オールイン!」
空気が張り詰める。相手も応戦。開かれたカードは…フルハウス。格上だった。見事に叩き潰された。でもいい。強い手で堂々と挑んで、さらに強い手に負けたんだ。胸を張って散れる、そんな負け方だった。
ポコさん、プレッシャーに負けて光の速さで散る
「ワイ、勝負手やと思ってオールインしたんや!そしたら負けたんや!ななかふぇさん!」
…いやいや、それ絶対ちゃうやろ。ポコさんのことは長年見てきた僕にはわかる。十中八九、プレッシャーに耐えられず「ええい、ままよ!」と突っ込んで自滅したんだ。
「上級者にはブラフは通じん」「勝てる手以外でオールインするな」って、車の中であれだけ釘を刺したのに…。彼の9000円は数分で消えた。瞬殺劇に、僕はただ肩を落とすしかなかった。
負け方にこそ「生き様」は表れる
同じ「オールイン敗北」。でも中身は雲泥の差。ポコさんは自滅、僕は真っ向勝負。この違いに、人生そのものが映っている気がした。
勝負事には向き不向きがある。ポコさんは土壇場に弱い。冷静さを欠き、勝負を楽しめない。でも、そんな不器用さも含めて彼の魅力なんだ。
夜の花園で幕引き
全てのチップを失ったあと、二人で向かったのは「キャバレー花園」。ここでは、ポコさんも天下無双。女の子と笑い合い、9000円の傷も癒える。結局、勝負より大事なのは、誰と笑うか。それを感じた夜だった。
まとめ:ポコさんに勝負事の才能は、ない
今回の9000円でわかったこと。ポコさんに勝負事の才能はない。でも彼は最高の喜劇役者で、人生を笑わせてくれる天才だ。だからこそ、僕は彼と一緒にいるんだと思う。
ポコさん、本当におもしろいよね。同じ9000円でも、ポコさんの散り方は芸術なんだよ。弱さも含めて、僕はポコさんの物語が好きだ。でも、もう勝負事は封印しよう。ポコさんが輝く場所は別にある。次はもっと平和な遊びに連れて行こうね。
読者のみなさん、失敗は誰にでもあるもの。でもその受け止め方次第で笑いにも学びにも変わる。大切なのは、失敗から何を学び、次にどう生かすかなんだと思います。
